恋日和~記憶を越えて~
[学校にて]
2年3組は、いつもと違う空気で
帰りのホームルームを迎えていた。
「今日早退した日和さんですが・・・」
一気に空気が重くなる。
ざわめいていた教室が静まる。
「一時的な記憶を失なったそうです」
静まっていた教室から聞こえるのは、
泣き声だけだった。
放課後。
日和の隣の席の桐人は
湧のところへと一早く向かった。
「おい、湧っ!!
日和が・・・記憶失なった・・・って」
「っ!!!あいつ・・・何号室!?」
「野球・・・809!」
「悪ぃ!今日、部活休むから
顧問に適当に言っといて!!」
「任せとけって」
湧は、病院へと向かった。