妄想少女と標的君【完】
「でも、前の彼女のことも本当に好きって…」
はっ!!!
禁句かも…こんなこと言っちゃうなんて…
私と居ながら昔の彼女のこと少しでも考えてるんじゃないかって…つい思っちゃって…
「あの時は…本当に好きだって思いこんでたって言うか…恋に恋してたみたいな…?」
ははって困ったような笑顔を見せる。
それに、と上田君は続ける。
「誰かのことで頭がいっぱいで、他のこと忘れて自分のうちに帰ろうとしたことなんて、一度もないから。」