妄想少女と標的君【完】
「ここで昼寝をしとったら、泣き声が聞こえてきてな、心配で見に来たんだよ。」
ここは、古書館の隣にある古書準備室。
このおじいさんは管理人のような人らしい。
おじいさんは絵に描いたみたいに優しく微笑み、ひげも頭も真っ白な白髪。
丸眼鏡をかけてて、どこかサンタクロースに似てる。
古書館の管理人というより妖精っぽい…
「お嬢さん、名前は?」
「早和です。水原早和。」
「早和さんと言うんかい。」
古書館の妖精さんは、優しく微笑みながら語りだした…