妄想少女と標的君【完】





上田君は欲しかったんだ。



悲しみを消してくれる、心から自分を好きだと言ってくれる人を…



だからなんかありそうだったんだ。



だから引っかかってて、気になってたんだ。



上田君の心の叫びに少しだけ気づいてたのかもしれない。



「上田君…話してくれてありがと。でもなんで私に話してくれたの?」



これはもともと疑問だったこと。



『好きな子がいる』



前の子にはそう言ってたのに、私には



『彼女がいる』



って言ってた。



私に気づいて欲しいみたいに…


だめだめっ!



期待すんなばかぁ!!!



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