妄想少女と標的君【完】
「なんと…なく…?」
かわいい顔で首傾げれば逃れられると思ってんのかっ
でもかわいいっ!!!!
じゃなくてっ!
「真面目に聞いてんのっ」
ちょっと起こった風に言った。
そしたら上田君
「そういうの…ずるい…」
とかなんとか、顔真っ赤にして言ってんだけど。
赤面もかわいいっ!!!!
だめだ…脱線する。
「何照れてんの?彼女いたんだから、女の子に免疫あるはずでしょ?」
キョトンとしちゃうよまったく。
「それは…そうだけど…」
目を泳がせながら片腕で顔を隠す上田君…
「水原だからだろ…?」
は…?
キョトンとしちゃうよまった…く……????
“水原だからだろ”
“水原だからだろ”
“水原だからだろ”
頭の中で上田君のさっきの言葉が回る…