魔物☆に恋して~透明な誓い~
「こんなときに何だけど、サラ、変なものに憑かれてる」

「え?」
もしかして、さっきから感じてた、この、邪魔な感覚。

「キューピッドだな」

頭の上で、小さな子供のような笑い声がした。

「キューピッド?」

「さっき、これを、オレに放った。

普通の人間だったら、刺さってて、サラは相手に惚れられるところだ。

気をつけたほうがいい」

気をつけろったって。

「後で、追い払ってやる。今は、マヤのことだ」

「うん」

「目の前でさらわれたっていうのはどういう・・・ルイカには話したのか?」

「それが、あたしは行けないところにいるから」

< 61 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop