魔物☆に恋して~透明な誓い~
「でも、魔法だってだけじゃ、何の手がかりにもならないな」

「相手が魔法使いってことじゃないの?」

「いや、魔法使いとは限らない。魔族も魔法を使うし、魔族と契約した人間でも、使うことが出来る」

「じゃあ、誰がさらったのか、見当もつかないってこと?」

オージは申し訳なさそうに、あたしを見る。

それから、あたしの頭上を見て、

「また、オレを狙ってるな。いいか、今度オレに向けて打ってみろ。

この矢をお前の額にめり込ませてやるからな」

キューピッドに、喧嘩を売っている。
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