魔物☆に恋して~透明な誓い~
さて、見当もつかないぞ。

マヤはどこにいるんだろう。

ふっと、自分の指を見た。

前に、護身用にマヤからもらった指輪のことを、思い出したのだ。

今も、しっかり指にはめてある。

これって、役に立たないのかな。

シンプルなシルバーの指輪。

あたしは試しに、左手のその指輪を、右手で握り締めた。

目を閉じる。

『助けて』念じれば、助けてくれるんだ。

でも、今はあたしの身を助けて欲しいんじゃない。
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