魔物☆に恋して~透明な誓い~
あたしはイニシエに、笑い返す。

それから、くるっと背中を向けた。

「自分で探す」

宣言した。

「わ、待ってよ」

あたしはかまわず歩き出して、数歩目に、がくっと体が落ちた。

足を踏み出した場所に、地面がなかったらしい。

あたしは、あっさりと、自分の踏み出した体重に引きづられて、落ちた。

「ぎゃあああああ」

きゃあああじゃないところが、我ながら、可愛くないな。

思いながら、


落ちる、というか、転がり落ちた。
< 93 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop