魔物☆に恋して~透明な誓い~
やっと、捕まえた。

正確には、今はどっちかっていうと、捕まってるんだけど。

あたしは、マヤの腕をほどいて、代わりに自分の手でぎゅっと掴み直した。

もう、どこへも行かさせない。

「どこに、連れて行かれてしまったかと思った」

「オレも」

「こんなとこにいるとは」

「うん。一瞬感じた不安からはほど遠い場所だった」

くっ。

あたしは詰まる。

怖いところに連れて行かれてなくてよかった。

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