さくら**アナザーストーリー**地味子3
それぞれの朝

6月某日

松平家

「さくーモーニングのワイシャツどこ?」

「えーそこに吊るしてあるでしょ!」

「蓮ーこの紐、ちょっと持ってー」

「どれー?」

「これ!!あー引っ張りすぎないで・・・せっかく

蝶の舞、結んでんだから!!」

「はいはい・・・・めんどくさいから

普通でよかったのに・・・・」

「五月蝿い!!紐返して・・・・出来たーあとは、回すだけ

蓮ついでに、回してー」

「はいはい・・・って、これきつすぎない

ちょっと直すから、ついでにここも・・・はいOK?」

「悔しー結局蓮の方がうまいんだよなー」

「さくらさん、年季が違いますよ・・・生まれてほぼ毎日

着物着てたのは、伊達ジャーない!!って・・・いいから

ワイシャツー」


一階リビング

「何だか、今日は上が特に賑やかだなぁ」

「さくちゃんが、着物着るから二人でバタバタ

してるのかねぇ」

「そ〜いえば、最初はみんなあんな感じだったなー」

「えーお父さんもそうでしたか?」

「うん。それなりに・・・お前たちだってそうだったろー?」

「そんな頃もありましたね」

一階和室

「お義母さん、この着物でよ本当に良かったかしら・・・」

「大丈夫よ!私は、これ派手かしら・・・」

「大丈夫ですよ・・・あーこの簪がいいんじゃないですか?」

「そうねーそうしましょー」

「やっぱり、女同士で見立てるのが、いいわね」

「ほんとうですねー」


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