自己中心的女教師
「……っ起きなさい」
またさっきの男子生徒が寝ていたのだ。
しかも今回はちょっとやそっとじゃ起きない。
クラスの奴らは爆笑している。
爆笑してないでこいつを起こせよ!って怒鳴りたかったが、あたしのキャリアが全て崩れさるため、ぐっとこらえる。
「倉田-クラタ-起きろよ、いい加減」
寝ている男子生徒の後ろの席の男子が奴を起こした。
こいつ、倉田っていうのか。要注意ね。
「倉田くん、後で屋上来なさい」
倉田の耳元でボソリ、と囁いた。
「え、あ、はい」
倉田は何がなんだかわからないような顔をした。