自己中心的女教師
五時間目は四組で授業をしていた。
「では桜井さん、この文を日本語訳してください」
桜井と呼ばれた女子生徒が席を立った。
「マックスは私の兄であるかのように話します」
おお、完璧じゃないか。
「素晴らしい、正解です」
あたしは彼女が言った日本語訳を黒板に書いた。
クラスメート達が桜井にすごいね、など褒めると桜井は嬉しそうに笑った。
かわいいじゃないの桜井。
桜井莉子-サクライリコ-は四組の生徒で英語はなかなかできる方だと思う。
他の教科は知らないが。