自己中心的女教師




「あ、これ土産。フロマージュ」

「なぜにまた」

「あたしが食べたかったからに決まってるじゃない」

あたしはフロマージュの箱をドンっと机の真ん中に置いた。

改めて倉田の部屋を見渡す。

男子の割にはけっこう片付いている。


「てか、何しに来たんだよ」

倉田がフロマージュを食べながら聞く。
そして、フロマージュのあまりのうまさに驚き「何これ…」と呟いた。

「俺に文句言いに来たのか?あたしがいない時に何やってくれてるのよとか」

「一理あるかもね」

あたしは間髪を入れず答える。




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