自己中心的女教師
「そう言えばさぁ」
あたしはふと思い出したように言う。
「何?」
「桜井と付き合っちゃったりしないの?」
「っハァっ?!なんで?!」
「いい子じゃない。健気だしかわいいし」
「や、確かにいい子だけどさ、俺は誰かと付き合うとかそういうのわかんないっつーか……」
倉田は顔を真っ赤にしてテンパっている。
けっこうかわいいとこあるじゃない、倉田。
「んじゃ、明日来なさいよ。もし来なかったら英語の課題三倍にしてケーキおごりなさい」
「ハァ?意味わかんねぇ!!なんで生徒が先生おごんなきゃなんねぇの!?課題三倍はわからないでも……いや、それもおかしいわ!!」