狼と子羊の物語
次は響君だ。
「迎えに来たよ?帰ろう?」
「へ…あっ…でも…」
「ごめん…凛と二人きりにさせてくれへん?
響よろしゅーな?」
「はいはい、遊紗行こっか?
遊紗の好きな
ビーフシチューが待ってるよ」
「う、うん…」
響君に手を引かれ
凛ちゃんと零君の姿が
どんどん遠くなっていった。
「二人の事に気になる?」
「え…?」
「顔に書いてある」
「……………」
本当に響君には敵わないや…
そう二人の関係が気になって仕方ない
「響は知ってるの…?」
「まあね…」
「教えて…」
「秘密にするならいいよ」
真剣な眼差しでいい放った
「うん」