狼と子羊の物語
そう言って兄は立ち上がり椅子の上に
置いてあった鞄をとった
「じゃあ、遊紗行ってくるね
親父に伝えといて?」
「わかった!行ってらっしゃい」
「行ってきます(ニコ)」
リビングから出て
兄は、大学に出掛けた。
リビングには私一人なった。
「今思えばこんな広いと寂しいな。」
私の声が虚しく響いた。
そしてリビングのドアが開いた。
「遊紗、早いな。」
「お父さん…」
そうその正体は、私の父愛澤 理人と
「あら、遊紗ちゃんおはよう♪」
愛澤 加菜恵の姿だった。
「お父さん聞きたいことあるの」
「あぁ、私も言いたいことがある。」
この瞬間から運命は変わった。