狼と子羊の物語
教えてよ。
「おにいたん…?」
「な、おや…」
目を擦りながら尚哉が俺の側に来た
俺が起こしてしまったみたいだ
「どうしたの…?」
「え?」
「なきそうなかおちてる…」
眉を八の字にさせ、
今にもきそうな顔をして聞いてきた尚哉
今、俺そんな顔してるのか…
ダサいな、俺
三歳の子を心配させるなんて
「大丈夫だよ?さっ、
早く寝ないと明日起きれないぞ?」
「うーん、おにいたんとねる…!」