狼と子羊の物語

私は零君の方を見て


「今は誰とも話すきないの。


出てってもらえないかな…？ごめんね」



はっきりと言った。




「嫌だ」



「え…？」


私は目を見開いた。


いつもの零君姿はなかった。


「泣くんやろ？じゃあ俺が受け止めたる

胸かしてやる」



「きゃっ…ちょ…！」



いきなり手を引っ張られ零君の


胸に飛びこむ形になった


そして抱き締められ耳元で



「泣けや。受け止めてやる。な？」




「っっ…」


私の頬に冷たいものが流れた。



「田中さん…うぅ…うわああああん！」



「ん…よしよし。」



私は子供のように泣き叫んだ


零君は、ずっとうなずいて頭を撫でてくれた



今だけ泣かせてください。



ちゃんと受け止めるから。ね？



田中さん…………………