狼と子羊の物語
響君は、大きな声で笑っていた
「ひ、響…?」
「あぁ…ごめんごめん…
遊紗が、一生懸命な顔してて
話しかけたら焦った顔になったのが
面白くてさ
初めてこんなに笑った
口切れた…いったー…」
「え!?大丈夫?」
「大丈夫ー…」
そして、唇に目を移すと
響君の綺麗な唇から真っ赤な
血が出ていた
それを見たわたしは、体が勝手に
「ゆ、遊紗…?」
響君に近づき
「シー、だまって…?」
そして、
ーチュッー
その傷が出来ていた場所にキスをした