さよならでも愛おしい
朝起きると彼女が居て、俺におはようって微笑むんだ

 早朝五時。

 キッチンから聞こえた物音で目を覚まし、ベッドから出た俺は寒い寒いと呟きながら部屋を出る。

 「…若ちゃん早いねぇ」

 キッチンで湯を沸かしていたらしい若ちゃんは、カッターシャツ一枚で台所に立っていた。
 
 真っ直ぐ食卓につき机の上でうなだれる俺の前にコーヒーが置かれる。

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