さよならでも愛おしい

 朝が来るたび繰り返される日常化した光景だったんだ。

 若ちゃんがコーヒーを淹れてくれる。

 それを一緒に飲んで、出勤の遅い俺が家事をやる。

 帰宅の早い若ちゃんがご飯を作る。

 だけど俺達はもう、恋人じゃないから。

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