さよならでも愛おしい
きっとどうしたって苦しいから
それからどれだけの日々を重ねただろう。
一日一日を大切にして、俺は若ちゃんと暮らしていた。
俺から終わりを告げることなんて出来ないから、苦しい。
「あ、若ちゃんなにすんの!」
「チョコレートばっかり食べてたら虫歯になるでしょうが!直樹は甘いもの少しは控えなさい!太りなさい!」
「太るために食べるからチョコ返してー」
甘党の俺からチョコレートを奪う若ちゃんは溜め息混じりに俺を足蹴にした。