運命みたいに恋してる。
「ねぇ、大地。わかってたことだけど、大変だねぇ」


花梨ちゃんの『いずれ七海ちゃんが苦しむ』って忠告が頭をかすめた。


ほんと、花梨ちゃんはいつも正しい。


花梨ちゃんといえば、あの宣言通り、あたしと絶交状態に突入した。


ひと言も口を利かず、あたしとは目も合わせず、自分の席に座って本を読んでいる花梨ちゃんを見ると胸が痛い。


やっぱり寂しいなぁ。いろいろとキツイなぁ。


「はあぁぁー……」


また大きな深呼吸をしてモヤモヤを吐き出すと、大地が慰めるように話しかけてきた。


「それでも、今は目標に向かって進んでるだろ? 行き場がなくて泣くばかりだった頃に比べりゃ、絶対マシだ」


「……うん。それもそうだね」


そう思って前に進むしかないよね。自分で覚悟して決めたことなんだから。


こんなふうに大地にキッパリ言い切ってもらえると、なんだか気持ちが楽になる。


「ただね、予想外の罪悪感も生まれてきちゃって、それに困ってるの」


「予想外の罪悪感?」


「うん。柿崎さんとお姉ちゃんが、あたしに感謝してくれるのよ。すごく」
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