運命みたいに恋してる。
◇◇◇◇◇◇
次の日の放課後。
あたしと大地は、学校の印刷室に忍び込んでいた。
「大丈夫? 誰も来ない?」
「大丈夫だ。今のうちに早く」
コソコソと大地が印刷機を動かし始めて、あたしは急いで用紙をセットした。
これは、お店の宣伝のためのチラシ作り作業。
当然、業者に依頼するお金なんてないから、あたしたちの手作りだ。
ホームセンターで買ってきた用紙を使って、学校の印刷機で印刷する。
インク代と電気代はチョロまかしてることになっちゃうけど、愛のためなの。お願い見逃して。
その代わりに今度の学園祭の時に、バザーの売り上げで貢献するから。
たいした枚数でもないから、あっという間に作業は終了した。
刷り終わったチラシをそれぞれ胸に抱えて、誰にも見られないように印刷室を出た。
「お前のチラシ寄こせよ。俺が持ってやるから」
「いいよ。そんな重い物でもないし」
「いいから。一緒に歩いている女に荷物を持たせるわけにいくかよ」
そう言って大地は強引にあたしの手からチラシを取り上げた。
大地って紳士的というか、『男子たるもの弱きものを守らねば』的な、男らしい考えの持ち主なんだ。
こういうの、ちょっとキュンとする。態度や口調はぶっきらぼうだったりするけれど、ちゃんと女の子扱いしてくれることが、実はうれしかった。
大地の魅力は顔だけじゃない。
ささいな仕草や行動から、心根の優しさを感じることが本当に多いんだ。
そのたびにあたしの心は、ひなたぼっこしているみたいにホッコリと温かくなった。
次の日の放課後。
あたしと大地は、学校の印刷室に忍び込んでいた。
「大丈夫? 誰も来ない?」
「大丈夫だ。今のうちに早く」
コソコソと大地が印刷機を動かし始めて、あたしは急いで用紙をセットした。
これは、お店の宣伝のためのチラシ作り作業。
当然、業者に依頼するお金なんてないから、あたしたちの手作りだ。
ホームセンターで買ってきた用紙を使って、学校の印刷機で印刷する。
インク代と電気代はチョロまかしてることになっちゃうけど、愛のためなの。お願い見逃して。
その代わりに今度の学園祭の時に、バザーの売り上げで貢献するから。
たいした枚数でもないから、あっという間に作業は終了した。
刷り終わったチラシをそれぞれ胸に抱えて、誰にも見られないように印刷室を出た。
「お前のチラシ寄こせよ。俺が持ってやるから」
「いいよ。そんな重い物でもないし」
「いいから。一緒に歩いている女に荷物を持たせるわけにいくかよ」
そう言って大地は強引にあたしの手からチラシを取り上げた。
大地って紳士的というか、『男子たるもの弱きものを守らねば』的な、男らしい考えの持ち主なんだ。
こういうの、ちょっとキュンとする。態度や口調はぶっきらぼうだったりするけれど、ちゃんと女の子扱いしてくれることが、実はうれしかった。
大地の魅力は顔だけじゃない。
ささいな仕草や行動から、心根の優しさを感じることが本当に多いんだ。
そのたびにあたしの心は、ひなたぼっこしているみたいにホッコリと温かくなった。