運命みたいに恋してる。
「カフェ・どりーむです! よろしくお願いしま……」


「七海? お前、七海か?」


「……!」


とつぜんあたしに話しかけてきた相手を見て、ショックで息が止まった。


頭の中が危険信号で埋め尽くされて、全身がドッと汗ばむ。


べつに話しかけてきた相手が、酔っ払いのおっちゃんとか、ヤンキー系の危険人物だったわけではない。


どちらかというと、その対極に位置する立場の人物だ。


「お、おまわり、さん?」


そう。制服姿の交番のおまわりさんが、あたしの目の前に、怖い顔をして突っ立っていた。


警官って権力の象徴だ。声をかけられただけで、その威力に一般市民はビビッてしまう。


なんであたしが職質を受けるの!? なにか悪いことでもしたっけ!?
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