運命みたいに恋してる。
頭を掻きながら照れ笑いする大地を見たら、急にチクリと胸が痛んだ。


ん? なんで胸が痛むんだ?


大地が名案を出したもんだから、大地に一歩先を越された気がして、ひがんでいるのかな?


きっとそうだ。あたしって、へんなところで負けず嫌いだから……。


その次の日から、あたしと大地はとても忙しい毎日を過ごすことになった。


お互いのクラスを頻繁に訪ね合い、綿密に計画を練る。


「料理は大鍋で作れる煮込み料理に絞る?」


「ライスやパンはどうする? 用意するのか?」


「主食系かぁ。でも利用できるスペースが狭いよね」


「コーヒー以外の飲み物は? コーヒー苦手な人もいるだろ」


考え始めたら、あれもこれもと疑問点や問題点が浮き上がってきて大変だった。


学校に提出する書類も、いちいち細かい情報を書き込んで提出して、学校側と交渉しなきゃならない。
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