運命みたいに恋してる。
でもそのほとんどを大地がこなしてくれて、助かった!


大地って絶対、社会に出ても失敗しないと思う。うまく世渡りして、地味にしぶとく生き残っていくタイプだわ。


「対照的な兄弟だよね」


「なにがだよ?」


学校の廊下で書類片手に、あーだこーだと話し合っているとき、大地の顔を見ながらつくづく思った。


兄の方は、穏やかでのんびりやさんで夢見がち。片や弟は、現実的で実行派で図太い。


「同じ血を引く兄弟なのに、こんなに性格って違うのね」


感心しているあたしに、大地がニヤリと笑って同意する。


「お前と一海さんの性格も正反対だしな。姉は地道な性格だけど、妹はずいぶん甘えん坊だ」


「甘……⁉︎」


あたしは目を白黒させて言葉に詰まってしまった。


な、なによ。甘えん坊って!


なんかそれって、アレじゃない⁉︎


「まるであたしが、あんたにベタベタ甘えてるみたいに聞こえるじゃん!」


「実際、お前はオレに甘えてるだろ?」


「な……!」
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