運命みたいに恋してる。
「戦えばいいんだよ! 徹底的に!」


あたしは握りこぶしを振り回しながら叫んだ。


そうだ。お母さんとおじさんペアに対して、徹底抗戦の構えを見せればいいんだ。


結婚したい気持ちが本物なら、親がなにを言おうが意思を貫き通せばいい。


「なにがあっても、責任はぜんぶ自分たちが負いますからって、胸を張って宣言すればいいんだ!」


さっきからずっと絶叫しっぱなしのあたしを、花梨ちゃんがおもしろそうに眺めている。


そして、うんうんと大きくうなづきながら同意してくれた。


「そうねぇ。いくら親が反対したって、当人同士が婚姻届けにハンコを押しちゃえばそれで決まりだもの。あ、保証人はいるけど、どうにでもなるだろうし」


「そうだな。法的にはそれでなんの問題もないしな」


妙に晴れ晴れとした顔をした大地も、同意してくれた。
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