運命みたいに恋してる。
だから、頑張りたいって願ってる。


大地への想いを大切にしたいし、お姉ちゃんのことも一生懸命に応援したい。


どちらもうまくいく保証もないし、この先なにがどうなるかなんて、わからないけどね。


だって世の中はぜんぜん思ったとおりにいかないし、運命も未来も予測不能だってことを、思い知ったから。


それでも、たしかなことはある。


たとえ予測不能だって、とりあえずあたしの恋も未来も、ここでおしまいじゃないってこと!


「それじゃ、梅の間まで案内頼むよ。大地」


「おう、俺に任せろ。方向オンチ」


おどける大地の背中を、あたしは笑って威勢よく叩いた。


ふんだ。ばっかやろお。


……大好きだよ。


心の中で真実をつぶやきながら、あたしは大地と一緒に部屋を出た。


あたしたちの大切な家族がいる、梅の間に向かうために。









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