運命みたいに恋してる。
「向こうにドアがあるけど、その奥がスタッフルームかな?」
玄関とは反対側に、閉ざされたドアが見える。ふたりでしばらくそのドアを眺めていたけれど、誰もこっちに来る気配はない。
「あの、すみませーん」
遠慮がちに声をかけてみたけれど、なんの反応もなし。
困ったな。帰ろうかな。でもせっかく入ったんだし、疲れてるからなにか飲んで休みたい。
それに帰るにしたって、ここがどこだかわからないもん。お店の人に聞かなきゃ帰れない。
……よし! ここはあたしが責任を持って、状況を打破せねば!
「ちょっと七海ちゃん。勝手にドアを開けるつもり? 失礼でしょ?」
イスから立ち上がってドアに向かうあたしを、花梨ちゃんが慌てて制止しようとした。
「でもドアには立ち入り禁止とは書いてないし。お店なのに呼んでも誰も出てこないんだから、失礼の度合いで言えばどっちもどっちでしょ? 怒られたら素直に謝ればいいよ」
そう言いながら、あたしがドアのノブに手を掛けて回そうとしたその瞬間……。
―― ゴンッ!
なんと、いきなりドアが向こうから開いて、勢いよくあたしの顔面に激突した!
玄関とは反対側に、閉ざされたドアが見える。ふたりでしばらくそのドアを眺めていたけれど、誰もこっちに来る気配はない。
「あの、すみませーん」
遠慮がちに声をかけてみたけれど、なんの反応もなし。
困ったな。帰ろうかな。でもせっかく入ったんだし、疲れてるからなにか飲んで休みたい。
それに帰るにしたって、ここがどこだかわからないもん。お店の人に聞かなきゃ帰れない。
……よし! ここはあたしが責任を持って、状況を打破せねば!
「ちょっと七海ちゃん。勝手にドアを開けるつもり? 失礼でしょ?」
イスから立ち上がってドアに向かうあたしを、花梨ちゃんが慌てて制止しようとした。
「でもドアには立ち入り禁止とは書いてないし。お店なのに呼んでも誰も出てこないんだから、失礼の度合いで言えばどっちもどっちでしょ? 怒られたら素直に謝ればいいよ」
そう言いながら、あたしがドアのノブに手を掛けて回そうとしたその瞬間……。
―― ゴンッ!
なんと、いきなりドアが向こうから開いて、勢いよくあたしの顔面に激突した!