運命みたいに恋してる。
大地君は……むちゃくちゃなことを言ってると思う。


自分勝手な屁理屈を、ゴリ押そうとしているだけだ。


だけどなにかが、あたしの胸にストンと落ちる。


いままで溜まっていたものが、川の流れのようにどんどん流れ出して、見えなかった向こう側が、ちらりと覗けたような気がした。


「間違ったままを見守ることが、本当に、あのふたりのためだと思うか?」


大地君は返事を求めるように、あたしの目を真っ直ぐに見つめている。


あたしはなにも言わずにボーッとしていたけれど、さっきよりずっと心が軽くなっていて、それが自分で不思議だった。

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