おやすみ、先輩。また明日


「バイブにしてて気付かなかっ……えぇっ!?」



差出人の名前を見て、思わず叫んでしまう。

お母さんが不審そうに見てくるから、わたしは2階の自分の部屋に駆けこんだ。




「うわー、うわー。ヤンキー先輩からメールだ!」



夢じゃないよね?

見間違いでもないよね?


震える指でメールを開いて、更に驚いた。




『今日の午後暇?』




「暇に決まってるよーっ!」



なんて返そうか散々悩んだ挙句、『ものすごーく暇です!』と、気持ちのまま返した。

次のメールに期待で胸が破裂しそう。


なぜか正座をして、スマホを崇めるみたいに掲げて目を瞑っていたら、バイブを解除したスマホが鳴り始める。


これはメールじゃなくて電話!



「も、も、もしもし!」



慌てて電話に出て、思いきりどもってしまった。

恥ずかしい!


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