おやすみ、先輩。また明日


『よー。くるくる。何してた?』



笑いながら、ヤンキー先輩が優しくそう聞いてくる。


先輩だ。先輩の声だ。

嬉しくて、どきどきして、泣きそう。



「3時のおやつ作ってた!」


『はは。夏休みでも、やることは変わんねーのな、お前は』


「えへへ。先輩は?」


『俺か? 真面目にベンキョー』


「うそ!」


『うそ』




おちゃめな先輩も可愛いです。


ああ、会って話したいなあ。

ヤンキー先輩に会いたい。


あの優しい笑顔が見たい。




『くるくる。お前の降りる駅の近くに、でかい公園あんだろ』


「え? ああ。若草公園のことかなあ?」



あの辺りの大きな公園て言ったら、それくらいしか思いつかない。

公園内をジョギングする人も多いくらい、広いところだ。



でもそれがなに?

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