おやすみ、先輩。また明日
わたしより、ちょっとだけあったかいヤンキー先輩の体温に、顔が熱くなっていく。
ラッキーなんて思ってるの、バレませんように。
「暑いな。くるくる大丈夫か」
「大丈夫! 夏って結構好きだから」
「つっても熱中症とかあるしな。次は午前中に来るか」
それって、またここに来るってことだよね?
わたしも来ていいのかな?
聞きたいけど聞けない。
でも気になる。
わたしも一緒に来たいって言っちゃおうか。
そう考えた時、ぽすっと頭に何かが被せられた。
それは、ヤンキー先輩の黒いキャップ。
「お前も次はなんでもいいから帽子被ってこいよ」
そう言って微笑んだヤンキー先輩に、泣きそうになってしまった。
だって、嬉しすぎて。
当たり前のように一緒にいることを許されているような気になっちゃって。
ありえないってわかっていても、期待しちゃう自分がいて。