おやすみ、先輩。また明日


「わたしは桜沢と一緒で、お菓子作りまーす。元々甘い物を食べたくて入ったし!」


「こら須賀~。あんたは正直に言い過ぎ」



呆れたように部長が言って、皆も笑った。


相変わらず須賀ちゃんは須賀ちゃんだなあ。


でもよかった。

それならわたしも須賀ちゃんのレシピを考えるのに協力できる。



「須賀はお菓子ね。じゃあ山中はどう?」



部長の声に、山中さんは困ったような顔をした。


もしかして山中さんも、お菓子作りたいんじゃないのかな。

でも夏休み前にわたしと気まずくなったから、言い出せないんじゃ。



レシピを考えるのは手伝うよって言おうとした時、須賀さんは不安そうに教壇の神林先生を見た。




「あの……わたし、和食を作ってみたいんですけど」


< 164 / 356 >

この作品をシェア

pagetop