おやすみ、先輩。また明日
「わたしは桜沢と一緒で、お菓子作りまーす。元々甘い物を食べたくて入ったし!」
「こら須賀~。あんたは正直に言い過ぎ」
呆れたように部長が言って、皆も笑った。
相変わらず須賀ちゃんは須賀ちゃんだなあ。
でもよかった。
それならわたしも須賀ちゃんのレシピを考えるのに協力できる。
「須賀はお菓子ね。じゃあ山中はどう?」
部長の声に、山中さんは困ったような顔をした。
もしかして山中さんも、お菓子作りたいんじゃないのかな。
でも夏休み前にわたしと気まずくなったから、言い出せないんじゃ。
レシピを考えるのは手伝うよって言おうとした時、須賀さんは不安そうに教壇の神林先生を見た。
「あの……わたし、和食を作ってみたいんですけど」