おやすみ、先輩。また明日

でも神林先生と部長なら、安心して読んでもらえる。

読んでもらいたい。



「部活のことは大丈夫。僕と部長で皆には上手く言っておくから」


「家の事情で、とか言っておけば誰も文句言わないし不思議にも思わないでしょ。気兼ねせずに頑張りな!」


「はい! ありがとうございます!」



わたしは恵まれてる。

わたしの周りには優しい人たちがたくさんいる。


クラスの友だちにも、片想いのことを言っても、きっと大丈夫なんだろう。


わたしは自分の気持ちを飲みこんで、皆を信頼する心をなくしていたのかもしれない。


涙をぬぐって頭を下げて、準備室を出ると、そこに須賀ちゃんと山中さんがいたので驚いた。

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