おやすみ、先輩。また明日

彼女にどれだけ恨まれているんだろう。

わたしの何が、彼女をそうさせているんだろう。


悲しくて、悔しくて、腹立たしくて、つらい。



「桜沢、大丈夫?」


「……うん。ありがと須賀ちゃん」


「わたしは桜沢の味方だから。応援するし、山中のことも考えてみる。
わたしアホだけどアほなりに考えてみる。だから元気出せ!」


「うん。へへへ。須賀ちゃんの元気わけてもらったからもう平気~。ありがとね。気をつけて帰ってね」



駐輪場へと歩いていく須賀ちゃんを見送って、わたしも正門へと歩き出す。

なんだか疲れた……。


でも休んでる暇なんてない。


山中さんにもたんか切っちゃったし、レシピを練り直さないと。


本にどのくらい載るかわからないけど、いまのうち出来ることはやっておきたい。



本屋さんに寄って、お手本にレシピ本チェックしてみようかな。

家にもたくさんあるけど、ちょっと古いしなあ。

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