おやすみ、先輩。また明日

そんなことを考えながら正門を出た瞬間、そこに身を隠すように立っていた5人組みにギョッとして立ち止まった。

他校の制服を着た彼女たちは一斉にわたしを見る。


あれ、この可愛いチェックスカートの制服って……。



「あ。この子……っ」



か細い声が聞こえてきて、わたしはようやく女子たちの後ろに小柄な美少女が立っていることに気付いた。


ヤンキー先輩の彼女、麻美さんだ。



「麻美~。こいつ?」


「この女があんたのオトコ盗ろうとしてんの?」


「可愛い顔してえげつな~」



他校の女子たちがずらりと私の前に立つ。


全員山中さんばりにわたしに敵意むき出しなんですけど。

これはもしかして……非常にまずい状況?

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