おやすみ、先輩。また明日
「あの。わたしに何か用ですか。急いでるんですけど」
「はぁ? 生意気~」
「あんた1年でしょ?」
「何その髪。調子乗ってるって言われない?」
天パでくるくるしてて何で生意気になるの。
どうしたもんかと思っていたら、麻美さんがおずおずと少し前に出てきた。
「あなた、お祭りの時に宇佐美くんと一緒にいたよね……?」
「まあ、いましたけど」
「宇佐美くんと付き合ってるの……?」
「いえ。そういうんじゃないです。全然」
麻美先輩は困ったような顔で、視線を泳がせる。
夏休みにヤンキー先輩の様子がおかしいって宇佐美先輩に泣きついたらしいから、浮気とかを探ってるのかな。
でもそれでどうしてわたしに声をかけてくるんだろ。
宇佐美先輩は麻美さんには言わないって言ってたし……。