おやすみ、先輩。また明日
びくりと麻美さんの細い肩が揺れる。
大きな目がさらに見開かれて、わたしを映しながら震えていた。
なにを戸惑ってるんだろう。
責めればいいのに、わたしを。
その為に来たんじゃないのかな。
「麻美は優しいからそういうことできないんだよ!」
「だからあたしらが代わりにやってんだろーが!」
「……それならわたしは受け入れられないし、関係ない人たちから何を言われてもされても響かないです」
「なんなのこいつ!」
髪を思いきり引っぱられた。
地肌が持って行かれそうな痛みだったけど、わたしは堪えて麻美さんを睨む。
「なんであなたが来ないんですか?」
「え……」
「こういう風に女子が集団で動くの、藤先輩嫌いなのに。彼女なら知ってるでしょう?」