おやすみ、先輩。また明日
「お前ら、麻美のダチだな」
「ひ……っ」
「俺に本気で殴られたくなかったらいますぐ消えろ!」
ヤンキー先輩が最後まで言う前に、女子たちは逃げるように走りだしていた。
あんなに威勢がよかったのに……。
ひとり残された麻美さんはガタガタ震えてる。
見ていると同情しそうで目を伏せた。
「麻美」
「ふ……藤くん。これは……」
「お前、自分が何やったのかわかってんのか」
「ち、ちがう! わたしはただ、藤くんがここのところずっと変だから、おかしいなって思って……。そ、それで、夏祭りで会った子と、何かあるんじゃないかって。それで……」