おやすみ、先輩。また明日


「それでこいつをリンチしようとしたのか」


「そんな……! そんなつもり、わたし……。そ、相談したら友だちが、その子に会いに行った方がいいって言うから……。みんなついて来てくれるって言うし、それで……。
は、話を聞こうと思っただけで、あんなことになるなんて……」


「そんなつもりはないなら、なんでダチを止めねぇんだよ」


「だって……!」


「いい加減にしろ。俺はお前のそういうところにずっと腹が立ってた」



冷たいヤンキー先輩の言葉に、麻美さんはぼろぼろと涙をこぼして泣き出した。


ひどいひどいって、ヤンキー先輩を責めながら。



大きくため息をついて、ヤンキー先輩がわたしの頭を優しく撫でた。



悪かったな。


その手はそう言っているみたいだった。

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