おやすみ、先輩。また明日
何度も断ったけど、宇佐美先輩は家まで送るってきかなくて。
結局強引にわたしの使う駅で降りた宇佐美先輩と、家までの道を並んで歩いている。
少し距離をあけて隣りを。
宇佐美先輩と並んで歩くって、変な感じがするなあ。
いつも間にはヤンキー先輩がいるし。
電車だってそうだ。
そもそもヤンキー先輩がいない時に宇佐美先輩とふたりになるっていうことがまずないもんなあ。
「……宇佐美先輩」
「んー」
「なんで助けに来てくれたんですか?」
わたしの質問に、宇佐美先輩は憐れむような目を向けてくる。
なぜ。