おやすみ、先輩。また明日


「だから説明したじゃん。麻美ちゃんから探りを入れるようなメールが来たって」


「それは聞きましたけど。わたしの為にヤンキー先輩にまで報せたっていうのが……」


「別に杏ちゃんの為じゃないよ。俺が麻美ちゃんを嫌いだからだって」


「それでも、やぱりヤンキー先輩に報せるって変ですもん」


「……何が変なの?」


「だって、わたしがヤンキー先輩に近づくの嫌がってたじゃないですか」



さっきはわたしのこと、嫌いじゃないって言ってたけど。


それとは別で、ヤンキー先輩に近づこうとするわたしのことは嫌なんだよね。



宇佐美先輩、ヤンキー先輩のこと大事にしてるから。



むしろわたしはヤンキー先輩を狙う邪魔くさい女なわけで。



だから変な感じがしたんだ。


助けに来てくれたのも、何かあった時のために連絡先を交換したことも、よく考えるとちょっと変。


いや、すごく変。

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