おやすみ、先輩。また明日
「気の済むまで頑張ればいいさ。それでもダメだったら、俺が拾ってあげるよ。気が向いたらね」
「わたしは捨て猫ですか」
「いや、どっちかって言うと捨て犬じゃない?」
おどけて言って、宇佐美先輩はわたしの頭を撫でると帰っていった。
最後まで明るい雰囲気を崩さなかった宇佐美先輩。
なんだかその優しさが切なく感じて泣きたくなった。
広い背中を見送って家に入ると、どっと疲れが押し寄せる。
なんだか今日は色々あり過ぎて疲れた。
でもまだ休めない。
やることがたくさんある。
梶原さんにもメールしないと。
「……とりあえず、お腹すいた~。ただいまお母さん!」