おやすみ、先輩。また明日
「ヤンキー先輩!」
サンダルで駆けだす。
どうしてこんな時間に……。
麻美さんとはどうなったんだろう。
「どうしたの? ヤンキー先輩」
「あー……平気か?」
平気って、麻美さんのお友だちに色々されたこと?
それなら全然もう平気って言おうとしたら、長い指に目元をなでられて。
びっくりして固まっちゃった。
「や、ヤンキー先輩……?」
「さっき宇佐美からメールが来て、お前が泣いてたって聞いた」
宇佐美先輩が?
なんで宇佐美先輩がそんなことを?
わたし、彼を振ったのに。
それでもわたしのことを応援してくれるっていうのか。
そんなの……優し過ぎて困るよ。