おやすみ、先輩。また明日

これはブログには書かずに、本用の特別レシピになる。


でもやっぱりヤンキー先輩には食べてもらわないと。

そうじゃないとわたしにとっては意味がない。



「ありがと、杏ちゃん。良い子良い子」


「だから、犬じゃないってば~」



ぐりぐりと頭を撫でてくる宇佐美先輩に笑って返せば、逆隣りから伸びてきた手がわたしを頭を引き寄せた。


まるで抱き寄せられたみたいな体勢に、一気に顔が熱くなる。



「触んな」


「や、ヤンキー先輩?」


「藤ウケる~。杏ちゃんが構ってくんないからっていじけるとか」


「うぜぇ」



わたしの頭の上で静かな攻防戦が始まった。


本当に、仲が良いんだか悪いんだか。

じゃれ合ってるだけで仲良しなんだけどさ。

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