おやすみ、先輩。また明日
「がんばれよ」
「……うん!」
楽しみはないけど、ヤンキー先輩が応援してくれるからがんばれる。
まだまだ全然大丈夫。
「じゃあね。ヤンキー先輩、また明日!」
「杏ちゃん? 俺は?」
「あ。宇佐美先輩もまた明日!」
傷ついた演技をする宇佐美先輩に笑って、わたしはふたりに手を振り別れた。
ヤンキー先輩と会えるのは朝だけ。
放課後はほとんど会えないし、あとは偶然校内で見かけられたらラッキーだ。
ちょっと寂しい。
いや、かなり寂しい。
でもわたしの気持ちは少しも変わらない。
むしろどんどんどんどん強くなっていた。
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