おやすみ、先輩。また明日


+
*
.

*
.





24日、クリスマスイヴ。

終業式に出る為に体育館へと向かう廊下で、山中さんの横に並んだ。



「昨日は楽しかったねえ」


「そうだね」


「また冬休みはしばらく部活ないから、寂しいねえ」


「……桜沢さん、それからかってるの?」



じろりと睨まれて、わたしはぶんぶんと首を振る。

めっそうもない。


昨日のパーティーでは、山中さんの手を引いてたくさん神林先生に話しかけたんだ。


ちょと山中さんに睨まれはしたけど、余計なことをするなとは言われなかったから、

わたしのしたことはそれほどおせっかいってわけでもなかったんだと思う。


わたしの応援する気持ちを、山中さんが汲んでくれたっていうのもあるかな。




「冬休みあけたら……」


「うん?」


「ば、バレンタインのこと、相談に乗ってくれる?」


< 288 / 356 >

この作品をシェア

pagetop